地政学的な緊張が世界の経済社会の状況にとって最大のリスクとなっていますが、多くの国々がより良い年になるという希望で新年への移行を祝う活動の開催を用意していました。

オークランドは主要都市の中で最初に2025年を祝う都市となり、何千人もの人々がダウンタウンに押し寄せ、花火の打ち上げ場所を求めて市内にある火山の峰々に登ったりしました。光のディスプレイが先住民を称えました。南太平洋の国々は、ニューヨークのタイムズスクエアでボールドロップが行われる18時間前にニュージーランド時間の午前零時を迎え、新年を迎えました。

また、オーストラリアで、シドニー・ハーバー・ブリッジから湾を越えて花火が打ち上げられました。100万人以上のオーストラリア人やその他の人々が、シドニーのシンボルであるシドニー・ハーバーに集まりました。イギリスのポップスター、ロビー・ウィリアムズが観客とともにシンガロングをリードしました。この祭典では、先住民の儀式やパフォーマンスも行われ、この土地の先住民を称えました。

また、中国の習近平党総書記・国家主席は2025年に向けた新年の挨拶を発表し、「中国の願いは、各国と共に友好協力の実践者、文明間の学び合いの推進者、人類運命共同体の構築者となって、世界の美しい未来を切り開いていくことである」と確認しました。

ロシアのプーチン大統領は、新年を前にしたテレビ演説で「すべてうまくいくと確信している。前進あるのみだ」と国民に呼びかけました。

リオデジャネイロのコパカバーナビーチでは、ブラジルの大晦日のメインイベントが行われました。クルーズ船に乗った何千人もの観光客がこのショーを間近で見ることになりました。

国連のグテーレス事務総長は、新年を前にビデオメッセージを発表し、「2025年を新たな出発点として、分裂した世界を『団結した国々』に変えることを希望する」と述べました。

グテーレス事務総長は、「2024年は希望を見いだすのが困難な1年だった」と振り返り、「戦争によって数えきれないほど多くの人々が苦しみ、住む場所もなく流浪し、不平等と分裂がはびこり、世界情勢はますます緊迫し、信頼の危機が深まった」と指摘しました。

グテーレス事務総長はさらに、「私たち人類は『致命的な酷暑』に見舞われた10年をようやく乗り越えたばかりだ。記録に残る最も暑い年は、すべてこの10年の間のものであり、気候崩壊の深刻な状況がリアルタイムで進行している」と強い危機感を示しました。その上で「破滅への道から一刻も早く抜け出さなければならず、無駄にする時間はない」と述べ、2025年に向けて、各国に対して温室効果ガスの排出削減、再生可能エネルギー主導の未来への転換が求められることを強調し、「これこそが、より安全で持続可能な発展の道を開くための鍵であり、この目標は非常に重要であるだけでなく、完全に実現可能である」と述べました。